森林の深い香りがする檜風呂と深いかかわりがあるのが、ヒノキチオールという成分です。ヒノキチオールとは檜風呂の特徴的な香りの元にもなっています。この記事では、檜風呂でも効果が期待できるヒノキチオールの特徴について紹介します。

 

 ヒノキチオールとは?

ヒノキチオールはヒバなどヒノキ科の木から抽出される芳香性のある物質です。ヒノキチオールはヒノキの木材の特徴的な香りの主成分であり、檜風呂の深い香りもこの成分によるものです。ヒノキチオールが発見されたのは台湾ヒノキであり、これまでは日本のヒノキにはヒノキチオールがほとんど含まれていないとされていました。しかし近年になり、青森シバや木曽ヒノキでもヒノキチオールの抽出が確認されています。

 

 ヒノキチオールの効果

ヒノキチオールには次のような効果があることが解っています。具体的なヒノキチオールの効果には次の4つがあります。

・抗菌効果

ヒノキチオールには優れた抗菌効果があることが確認されています。ヒノキチオールが効果的な菌には、黄色ブドウ球菌、大腸菌、結核菌などさまざまな菌が対象になります。

・精神安定効果

ヒノキチオールの香りは、精神をリラックス効果があることが確認されています。

・防虫効果

その独特のにおいから、ヒノキチオールには防虫効果があり、保存料としても使われています。

・消臭効果

森林のかぐわしい香りを持つヒノキチオールには、消臭効果もあります。

ヒノキチオールの持つ効果は、化粧品や防腐剤など身近な商品に用いられています。特に、天然成分であるヒノキチオールですが、副作用がほとんどないことで知られています。

 

さまざまな分野で応用化が考えられているヒノキチオール

いろいろな効果があるヒノキチオールは、各分野で研究が進められています。最も多いのが医療分野で、抗菌薬の代替治療として効果があったことが報告されています。また、いくつかの研究のなかには、ヒノキチオールを取り込むことができる檜風呂で、どれだけの精神安定効果が得られるかという研究もありました。

香り成分のヒノキチオールはにおいをかぐだけでも、効果があるとされています。檜風呂を通して、ヒノキチオールの効果を期待したいものです。

一方で、ヒノキチオールが持つさまざまな効果のメカニズムについては、未だ具体的に解明されていません。ヒノキチオールの幅広い効果の仕組みは、今後の研究結果を待つ必要があるでしょう。

 

まとめ

ヒノキ科の木に含まれているヒノキチオールには、さまざまな効果があり各分野で研究がされています。なんとヒノキチオールはにおいを嗅ぐだけでも効果があることが分かっています。檜風呂で心地よい香りを楽しみながら、ヒノキチオールの持つ効果に期待したいですね。