近年、スピリチュアルが人気を集め、パワースポット巡りをしている人が増えています。日本のパワースポットである神社や仏閣で主流となるのが木造建築です。特に、これらの木造建築にはヒノキ材が使われていることがほとんどです。この記事では、神社仏閣でヒノキ材が使われている経緯を歴史的背景から紹介します。
神社仏閣に使われるヒノキ材
ヒノキは水に強い性質があるため、雨風にも負けない建物の土台作り大変適している木材です。実際に、日本では伊勢神宮や法隆寺、奈良の大仏殿など、神社や仏閣の築材として用いられてきました。現代でもメンテナンスは実施されているものの、1000年以上経った今でも、維持されているのはヒノキの持つ耐久性のたまものといえるでしょう。
そのほかにもヒノキは、仏教や神道で神聖な木材とされています。ヒノキ材の持つ美しい白木と芳香は、ただそれだけで心を清々しいものにしてくれます。実は、神社や仏閣の建物にヒノキが使われる所以(ゆえん)は、国内の古い書物からもたどることができます。
日本書記にもみられるヒノキの記述
日本最古の歴史書と呼ばれる日本書紀にも、ヒノキに関する記述を見つけることができます。日本書記では、日本誕生にまつわるさまざまな神話が伝えられています。
ヒノキが記載されている箇所として有名なのが、スサノオノミコトのお話の部分です。スサノオノミコトはヤマタノオロチを退治した、精鋭な神様として伝えられています。日本書記によると、スサノオミコトが抜いたヒゲはスギに、眉毛はクスノキに、お尻の毛はマキに、そして胸毛はヒノキになったのだとか。
さらに、スサノオミコトは、スギとクスノキは船用に、マキは棺桶用に、そしてヒノキは宮を作るのに使うように命じたといわれています。長い間、ヒノキが神社や仏閣の建築材に使われているのは、このような伝えがあるのです。
檜風呂で神聖なひとときを味わう
古代の記述からも分かるように、遠い昔から今まで、ヒノキは神聖で上等な木材として使われてきました。ヒノキの耐久性は1000年もあるといわれており、建築材にも適した木材です。一方で、自宅の骨組みなど身近の生活にヒノキを取り入れるのは、少し難しいものです。
毎日の暮らしにヒノキを取り入れたい人におすすめなのが檜風呂です。檜風呂の香りには、リラックス効果もあるので、心身ともに清らかな気分になる心身ともに清めてみてはいかがでしょうか。