介護施設で過ごす高齢者にとって、一日の楽しみとなるのが入浴です。利用者の方に満足していただくためにも、木製浴槽の設置を検討するのもよいでしょう。

今回は、介護施設で檜風呂をはじめとする木製浴槽の施工例について紹介します。

 

介護施設の利用者が楽しめる檜風呂

今回、介護施設からご依頼いただいたのは、日常生活動作が自立している方用の2つの木製浴槽です。

上記は、淡いピンク色が美しいヒノキ材を使用した浴槽です。

高齢者の入浴を考慮したいのが転倒予防です。高齢者の転倒は骨折による寝たきりのリスクを高めます。

すべりによる転倒を防ぐために、ヒノキ材を用いた頑丈な手すりを設置しました。体を起こすときに、手すりでしっかり体を支えることができます。

また、通常の浴槽よりも浴槽の縁幅を広く取り、膝丈に合わせて高さを少し低めに設計しています。足腰の弱い利用者の方でも、座って回転しながらスムーズに浴槽に入ることができます。

排水溝にはステンレス材を使用しているので、使い勝手は通常の浴槽とほとんど変わりません。

檜風呂の魅力は何といっても、森林の深い香りです。檜風呂による入浴で、毎日のお風呂がより一層充実した時間になるでしょう。

 

檜風呂以外の木材を利用した浴槽

こちらは檜風呂ではなく、青森ヒバで制作した木製浴槽です。檜風呂と見た目がよく似ていますが、色が薄いベージュであるのにお気づきでしょうか。

ヒノキ材と比べて知名度が低い青森ヒバ(青森檜葉)ですが、名前から分かるように香りのする香木です。ヒノキ材と同様に、香り成分には抗菌作用があるのが特徴もよく似ています。

出典:東北森林管理局

青森ヒバの生長はゆっくりめで、その様子は細かい木目からも分かります。青森のような風雪の強い地域で育っているので、湿気に強く、耐久性も高いため、木製浴槽として末永くお使いいただきるでしょう。

青森ヒバを用いた木製浴槽は、檜風呂と同じように、介護施設の利用者が入浴しやすい設計となっています。

ヒノキ材と青森ヒバの2種類の木製浴槽を設置することで、その日の気分によってお好みの浴槽を楽しんでいただくことも可能です。

 

介護現場に入浴の楽しみを広げる

介護施設の入浴は、利用者の生活動作レベルによって介助を必要としたり、時間制限を設けたりするため、どうしてもルーチンワークになりがちです。

本来、お風呂の場は、心身の疲れをリフレッシュさせるだけでなく、利用者同士の会話も弾む憩いの社交的な場でもあります。

介護施設の日常の風景である入浴を充実したものにすれば、利用者やその家族の方々の満足度もぐんとアップするでしょう。

(有)エステックアソシエイツでは、檜風呂をはじめとした木製浴槽のデザインと設置を承っています。

その土地ならではの木材を使用した浴槽の製作も可能ですので、興味のある方はお気軽にご相談ください。